hand手・手首

手根管症候群

手根管症候群は、手首にある狭いトンネル(手根管)の中を通る神経が圧迫されることで、手の指にしびれや痛みが生じる疾患です。中年女性に多く見られます。

手根管症候群の症状

親指、人差し指、中指、薬指の親指側半分のしびれや痛みが特徴的です。特に夜間や早朝に症状が強くなり、手を振ると軽減します。進行すると細かい作業が困難になり、親指の付け根の筋肉がやせ細ることもあります。

手根管症候群の原因

手首のトンネル内で神経が圧迫されることが原因です。妊娠・出産、手の使いすぎ、糖尿病、甲状腺の病気などが発症に関与します。

手根管症候群の治療

保存療法

▸手首サポーター(特に夜間)の装着

▸痛み止めやビタミンB群の服用

▸ステロイド注射

▸手首に負担をかける作業の見直し

手術療法

保存療法で改善が見られない場合や、筋肉のやせ細りが見られる重症例では手術が検討されます。手術では神経を圧迫している靭帯を切断して手根管を広げ、神経への圧迫を取り除きます。現在は小切開または内視鏡を用いた方法が主流で、日帰りまたは短期入院で行うことができます。

関節リウマチ

関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が起こり、関節の破壊と変形を来す全身疾患です。手・指の関節に症状が現れることが多く、早期診断・早期治療が重要です。

関節リウマチの症状

手首や指の関節の痛み、腫れ、こわばりが特徴的です。特に朝のこわばりが1時間以上続きます。進行すると関節の変形や機能障害を来し、日常生活に大きな影響を与えます。

関節リウマチの原因

免疫システムの異常により、自分の関節を攻撃することで炎症が起こります。遺伝的要因、環境要因、感染などが関与すると考えられています。

関節リウマチの治療

薬物療法

抗リウマチ薬(メトトレキサートなど)

生物学的製剤

ステロイド薬

痛み止め

リハビリ

関節可動域訓練

筋力強化

日常生活動作の指導

手術療法

薬物療法で関節破壊の進行を抑制できない場合や、すでに関節破壊が進行して日常生活に支障をきたしている場合には手術が検討されます。人工関節置換術により痛みの軽減と機能の改善を図ったり、断裂した腱の修復術を行ったりします。手術のタイミングは関節の状態や患者さんの活動度を総合的に判断して決定されます。

腱鞘炎

腱鞘炎は、指や手首の腱を包む腱鞘に炎症が起こる疾患です。手の使いすぎにより発症し、現代のデジタル社会では非常に多く見られる疾患です。

腱鞘炎の症状

指や手首の痛み、腫れ、動かしづらさが主な症状です。特に朝起きた時のこわばりや、動作開始時の痛みが特徴的です。進行すると日常動作に支障を来します。

腱鞘炎の原因

指や手首の反復使用による腱鞘への過度な負荷が原因です。パソコン作業、スマートフォンの使用、手作業の多い職業などが発症の誘因となります。

腱鞘炎の治療

保存療法

患部の安静(原因動作の中止・軽減)

痛み止めや湿布の使用

サポーターの装着

ステロイド注射

理学療法(ストレッチ、筋力強化)

手術療法

保存療法を十分に行っても改善が見られない場合には、手術が検討されます。手術では狭くなった腱鞘を切開することで、腱の滑りを改善し、症状の軽減を図ります。多くの場合、局所麻酔下で行われる比較的簡単な手術で、良好な結果が期待できます。

ドケルバン腱鞘炎(狭窄性腱鞘炎)

ドケルバン腱鞘炎は、親指の付け根から手首にかけて痛みが生じる腱鞘炎の一種です。育児中の女性や手作業の多い方に頻繁に見られます。

ドケルバン腱鞘炎の症状

親指の付け根から手首の親指側の痛みと腫れが特徴的です。親指を立てて手首を小指側に曲げる動作で強い痛みが生じます。

ドケルバン腱鞘炎の原因

親指と手首の使いすぎが主な原因です。赤ちゃんの抱っこ、タオル絞り、キーボード操作などで親指を動かす腱に炎症が起こります。

ドケルバン腱鞘炎の治療

保存療法

親指と手首の安静

サポーターや装具の装着

痛み止めや湿布の使用

ステロイド注射

手術療法

保存療法で改善が見られない場合や、痛みが強く日常生活に支障をきたす場合には手術が検討されます。手術では狭くなった腱鞘を切開し、腱の圧迫を解放することで腱の滑りを改善します。局所麻酔下で行われる外来手術で、多くの患者さんで良好な結果が得られます。

母指CM関節症

母指CM関節症は、親指の付け根にある関節(母指手根中手関節)に起こる変形性関節症です。中高年女性に多く見られ、手の使用頻度の高い関節のため日常生活への影響が大きい疾患です。

母指CM関節症の症状

親指の付け根の痛みが主な症状で、物をつまんだり握ったりする動作で痛みが強くなります。進行すると親指の付け根が腫れて変形し、親指を広げることが困難になります。

母指CM関節症の原因

加齢による関節軟骨の摩耗が主な原因です。手の使いすぎ、遺伝的要因、女性ホルモンの変化なども関与します。

母指CM関節症の治療

保存療法

親指サポーターの装着

痛み止めや湿布の使用

ステロイドやヒアルロン酸の関節内注射

理学療法

手術療法

保存療法で十分な改善が得られない場合や、痛みが強く日常生活に大きな支障をきたす場合には手術が検討されます。関節の状態に応じて、関節を固定する関節固定術や、摩耗した関節面を人工の部品に置き換える人工関節置換術が選択されます。どちらの手術も痛みの軽減と機能の改善を目的とします。

ばね指(弾発指)

ばね指は、指を曲げ伸ばしする際に「カクン」と引っかかったり、ばねのように弾ける感覚が生じる疾患です。指の付け根に痛みや腫れを伴うことが多いです。

ばね指の症状

指の付け根の痛みと、指を動かす際の引っかかり感が特徴的です。朝方に症状が強く、指を伸ばそうとすると引っかかって急に伸びたり、全く伸びなくなったりします。

ばね指の原因

指の使いすぎによる腱鞘と腱の炎症が原因です。指を酷使することで腱鞘が腫れて狭くなり、腱の通りが悪くなります。

ばね指の治療

保存療法

指の安静(使いすぎを避ける)

痛み止めや湿布の使用

ステロイド注射(非常に効果的)

指のストレッチ

手術療法

保存療法で改善が見られない場合や、症状が重度で日常生活に支障をきたす場合には手術が検討されます。手術では狭くなった腱鞘を切開し、腱の通りを良くすることで引っかかりを解消します。局所麻酔下で行われる比較的簡単な外来手術で、多くの場合で良好な結果が得られます。

ヘバーデン結節

ヘバーデン結節は、指の第一関節(DIP関節)に発生する変形性関節症です。関節の軟骨がすり減り、骨のトゲが形成されることで指が腫れて変形します。

ヘバーデン結節の症状

指の第一関節の腫れ、痛み、変形が主な症状です。朝方に痛みが強く、指がこわばります。進行すると指を完全に伸ばすことが困難になります。

ヘバーデン結節の原因

明確な原因は不明ですが、加齢、遺伝的要因、ホルモンバランスの変化(特に更年期女性)、指先の使いすぎなどが関与します。

ヘバーデン結節の治療

保存療法

痛み止めや湿布の使用

指の安静(使いすぎを避ける)

テーピングや装具による関節保護

温熱療法

手術療法

ヘバーデン結節では通常手術が適応となることは稀ですが、痛みが非常に強く、保存療法で改善が見られず日常生活に大きな支障をきたす場合には手術が検討されることもあります。その場合は関節を固定する関節固定術や、変形した骨の一部を切除する手術が行われます。ただし、多くの症例で保存療法により症状の管理が可能です。

Contactお問い合わせ

ご予約・ご相談はお気軽に
整形外科をお探しの方は
米子市のかねこ整形外科まで