整形外科治療
スポーツ整形外科とは、スポーツ活動に関連した怪我や障害の診断、治療、および予防を専門とする分野です。アスリートだけでなく、スポーツ愛好者や趣味で運動を楽しむ方々のサポートも行います。この専門領域では、捻挫や筋肉の損傷、関節の不調、靭帯の断裂など、スポーツをする中で頻繁に起こる怪我への対応を重点的に扱います。 スポーツ外傷とスポーツ障害 スポーツ外傷 転倒や衝突、急激な動作などによる突然の外力で引き起こされる急性の怪我を指します。具体例として、捻挫、脱臼、骨折、打撲などがあります。スポーツ外傷は即時的な痛みを伴い、急性期の応急処置が必要です。治療には、安静、氷冷、圧迫などの応急処置が用いられます。 スポーツ障害 長期間にわたる繰り返しの過負荷や特定の動作による蓄積で生じる慢性的な問題です。たとえば、テニス肘やジャンパー膝、シンスプリントなどが該当します。これらは、特定の筋肉や腱、骨に持続的なストレスが加わることで引き起こされ、症状が徐々に現れることが特徴です。対処としては、適切な休息やリハビリテーション、正しい動作フォームの習得が重要です。 スポーツ整形外科の主な疾患とその予防法について 捻挫 ・捻挫とは 脱臼 ・脱臼とは 骨折 ・骨折とは 打撲 ・打撲とは 靭帯損傷 ・靭帯損傷とは テニス肘 ・テニス肘とは ジャンパー膝 ・ジャンパー膝とは シンスプリント ・シンスプリントとは
スポーツ整形外科医は、患者様の競技レベルや個別の状況を考慮し、最適な治療プランを提供します。手術だけでなく、非手術的な治療やリハビリテーションも重要です。リハビリプログラムでは、専門の理学療法士と協力し、筋力の回復や柔軟性の向上を目指して、個別の症状に合わせたトレーニングを行います。
競技スポーツをされるアスリートの方から、趣味でスポーツをされている方まで幅広くご相談ください。
スポーツに関わる怪我は主に「スポーツ障害」と「スポーツ外傷」の二つに分類されます。
スポーツ外傷もスポーツ障害も、適切な対応が重要であり、整形外科医や専門家の指導を受けることで、早期回復と再発防止が可能となります。それぞれの性質を理解し、予防とケアに努めることが、健康的なスポーツライフを支える鍵となります。
ここでは主なスポーツ整形外科で取り扱う疾患と、その予防法についてご紹介いたします。
●スポーツ外傷
足首や膝の関節が急激に可動域を超えた動作で損傷します。
・捻挫の予防法
関節周辺の筋力を強化するエクササイズやバランストレーニングを行い、正しい動作フォームを習得します。また、適切なシューズを使用し、スポーツ前には必ずウォームアップを行うことが重要です。
関節が外部の強い力によって正常な位置からずれてしまう状態です。
・脱臼の予防法
筋力トレーニングによる関節のサポートや、柔軟性を高めるストレッチを行い、競技に応じたプロテクターの着用を推奨します。
大きな衝撃で骨が折れる疾患で、接触スポーツなどで起こりやすいです。
・骨折の予防法
耐衝撃性の高い防具や適切な練習環境の整備、技術の習得など安全対策を講じます。成長期のアスリートは特に注意を払う必要があります。
直接的な衝撃で内出血や腫れを伴う皮膚や筋肉の損傷です。
・打撲の予防法
適切な防具の使用と、ルールを遵守したプレーを心がけることが大切です。
膝の靭帯が切れる、もしくは損傷するもので、急な方向転換や着地で起こります。
・靭帯損傷の予防法
下肢の筋力とバランスのトレーニングを通じて、膝の安定性を高めます。更に、運動前の念入りなストレッチや、専門家から適切なテクニックを学ぶことも有効です。
●スポーツ障害
肘の外側に痛みが生じる障害で、主に外側にある腱の変性（加齢による変化）が元となって起こることが多く、ラケットスポーツや重労働による負荷でも起こることがあります。
・テニス肘の予防法
適切なフォームでのプレーを心がけ、手首や前腕の筋肉を強化するトレーニングを行います。過度の使用を避け、十分な休息を取ることも重要です。
膝の下にある腱が炎症を起こし、痛みを引き起こす疾患です。バスケットボールやバレーボールなどジャンプを多用するスポーツで発生します。
・ジャンパー膝の予防法
大腿四頭筋とハムストリングスをバランス良く強化し、ストレッチにより下肢全体の柔軟性を維持します。また、適切なシューズの使用も重要です。
すねの内側に痛みを伴う障害で、ランニングやジャンプの繰り返しにより発生します。
・シンスプリントの予防法
無理な練習を避け、練習量を徐々に増やすようにします。合ったランニングシューズを履き、硬い地面での運動を避けることが推奨されます。